ヴェノム(映画)を観てきました。
感想です。ネタバレ有り。
最初の予告PVではヴァイオレンスなホラーテイストをイメージしてましたが意外とコメディー色が強いです。
よく言えば単純明快、悪く言えば重箱を突けばキリがありません。
特に気になる点と言えば、
宿主であるエディを気に入って仲間を裏切るヴェノムの心情変化の流れがあまり描かれてない事、
そのお陰で食人願望の有るヴェノムをエディがあっさり受け入れてしまってる印象が有る事ですかね。
ヴェノムがエディを気に入った理由は、自分もシンビオートの中で落ちこぼれだったから。だそうです。
「俺はお前の事は何でも知ってる」と言うくらいなので恐らく憑りついた宿主の記憶を読み取る事が出来るのでしょう。
それで自分と共感を得たから何かしらヴェノム自身に心境の変化はあったとも考えられますが、
やはり描写不足感は有ります。
幾ら相手が悪人とは言え人を食い殺す生き物と共存して生きて行く訳ですからエディももう少々葛藤は必要なのでは。
しかし私が上記の様に感じたのも当たり前な事実が判明しました。
エディ演じるトム・ハーディ氏によれば本編のカットシーンが40分以上あったそうです。
映画『ヴェノム』削除シーンは40分 ─ トム・ハーディ、アドリブでヴェノム演じた撮影分は「7時間以上あると思う」 | THE RIVER
もしこのカットが無ければ上記の様な気になる部分が幾らか省けるのでしょうか。
ただそれだと上映時間が大変な事になります。何とも難しい物ですね。
とは言え悪い部分だけではありません。
マーベル映画らしく映像面での技術は相変わらず高く、ヴェノムの魅力もしっかり見れました。
何よりもマッシブな見た目通り圧倒的な強さで次々と敵を叩き伏せる彼の姿は見てて爽快の一言。
尤も驚いたのはあんな身なりなのにヴェノムが予想以上に良い奴だった事です。
宿主であるエディも死ねば自分も死ぬとは言え、積極的にエディを攻撃から守るだけでなく
彼の恋路に助言したり。食人願望が有る等迷惑な奴でもありますが味方になれば頼りになる相棒だなと。
何処かの感想でこの映画を「ハリウッド版ど根性ガエル」なんて表現されていた時は笑いが堪えきれませんでした。
只管ヴェノムに振り回されながら逃げたり敵を倒すエディには正に的を射た表現です。
そんなこんなでED後は当然次回作を漂わせるシーンも。
取材で刑務所を訪れたエディが出会ったのは服役中の男。
彼はエディに対しこう言います。
「ここを出れば俺はカーネイジになる」と。
次回作の敵が決まった様な物です。出来れば何時かスパイダーマンと肩を並べてスクリーンに登場する姿が観たい物ですがはたして何時か実現するのでしょうか。