★ 流れ星の器 ★

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天気の子 感想【鑑賞後推奨】

tenkinoko.com

先週観に行ったのでその感想です。
色々ネタバレも少しあるので読むのは鑑賞後推奨です。

 新海監督の作品で視聴したのは「ほしのこえ」、「空の向こう 約束の場所」、「言の葉の庭」、「君の名は」です。
正し映画館で観たのは「君の名は」が初です。

放映前、新海監督はインタビュー等で「批判覚悟、賛否両論は確実となる様作った」と語ってました。
その言葉通り「天気の子」は賛否が別れると言う印象でした。

 

登場人物は前作君の名はと同じように応援したくなるキャラは多かったです。
主人公の帆高は帆高は良くも悪くも子供らしいです。
家出少年ですが彼が家出した理由も「何だか息苦しかった」と言う理由だけで明確には明かされてません。ただそこら辺は別に重要ではないのでしょう。家出をしたくなる理由など考えた事がある物ならば程度想像出来るでしょうし。

彼は殺人や薬の様な重罪こそ犯さない物の、陽菜を救うためなら都会の路線を走ったり警察に本物の銃を向けたり等次々と法を犯していきます。と言うか陽菜も冒頭では生活の為にヤバそうな仕事に手を出す始末。
生活面の為とは言え新海監督の作品でこれ程まで社会的にやらかすキャラはそういませんでした。

いや「君の名は」でも発電所爆破と言う凄まじい事をしてましたがあれにはそうせざる得ない規模の理由も有りますし、明確な法的処置描写はありませんでした。町が消えたのだから証拠確認のしようが無かったのかもしれません。

 

帆高の言動や最終的に陽菜を救った後の東京を見れば帆高の行動を毛嫌いしたくなる人も多いかもしれません。
悪く言えば狭い世界を知らい家出少年なのですが、
狭い世界しか知らないからこそ目的の為に真っ直ぐでいられる、そんな子の様に感じました。

彼が陽菜と出会ってからあそこまで行動出来るように至るまでの描写もしっかりしてた為、私は感情移入しやすかったです。
実際今回の事件の真相を知ってるのは帆高達の近くにいた関係者くらいだし、陽菜が消えたお陰で晴天になった等と知ってるは殆ど居ません。
しかし万が一、子供一人が犠牲になって街が救われるなんて知ることが出来たら私なら後味が悪過ぎるし、
帆高からしたら堪ったものじゃないでしょう。

 

もともと雨が降り続けるあの異常気象は別に帆高や陽菜のせいでも何でもなく、最後の東京の事態もゆっくりとした時間の中で進んだ為に市民が環境に順応するにも十分な余裕があった為か、然程バットエンドと言う訳でもないと思うんですよね。

 

大人になって忘れた物、無くした物は沢山あるとはよく聞きます。
しかし私のは時間は戻せないから悲観的になっても仕方ないので大人だからこそ味わえる楽しさがある、そう考えの方が好きです。
こう考える人にとっては今回の作品はあまりお気に召さないかもしれません。

 

新海監督はこれまで何度もボーイ・ミーツ・ガールを描いてきましたが「君の名は」から冒険活劇な方向性が強くなってる印象が有ります。
それでもメインモブ関係無しにキャラクター達から溢れ出る生活感は何時見ても見事です。
須賀さんといい夏美さんといいどれもこれも人間味溢れる登場人物が良い味を醸し出してました。

 

私の文字だけの感想ではやはり対して魅力が伝えれませんね。実物あってこその映画です。
何れまた観ようかと思います。