ゼロワンを振り返り、今自分が思う事

　久しぶりの更新です。世界中で流行るコロナの影響で、ニチアサも現在総集編と言う流れが続いております。

　私もこれまで観て来たゼロワンを振り返り、飛電或人の話題を中心に今自分が思う事を書き記したいと思います。前もってお伝えしますと色々と辛辣です。
お気にめさない部分も多いかと思うので見たくない方はご遠慮願います。

　序盤では好意的に見て来た私も、今では少々物議を出したくなりました。
その中で自分なりに提示したい意見が、まず今のゼロワンは全ての責任を天津だけに向ける流れになってる気がするのです。

　或人もヒューマギアを大事に想うのは良いとしても、一企業の社長としてそれはどうなの？と感じる部分も有ります。

　確かにヒューマギア暴走事件の全ての元凶はアークに悪意をラーニングした天津ですが、
ヒューマギア暴走の対応を思い返してみると飛電インテリジェンスは如何なる時でもヒューマギアの製造販売を続けてきました。この対応にはTOB宣言時の天津が指摘しています-完全にお前が言うな論ですが-。
それ以前に或人が社長に就任する以前にも飛電はデイブレイクの真相を隠蔽していたと言う前科も有ります。

　流石に家宅捜査を受けた時ぐらいは業務を止めてたかもしれませんが、如何なる理由が有っても自社の製品が人に危害を加える危険性が有るなら、それを運用開発してる会社は一時的に回収、出荷停止して徹底調査などするなり世間に解り易い対応をするべきだったのではないでしょうか？　
少なからず会社のイメージを守る為なら、ドラマ制作などより人手不足がよく描写されてた病院など最低限ヒューマギアを必要としてる施設以外は尚更そうするべきと思うのです。

　27話ではレイドライザーの出所がZAIAだった事を知った或人は天津に
「ザイアスペックが悪用されたのは事実だ」と指摘しましたが、それは飛電が製造し散々ハッキングされたヒューマギアにも同じ事が言えます。

　原因が幾ら判明していても、精密機械により万が命が奪われる様な出来事が有ればそんな事は知った事ではないユーザーの方が多いでしょう。
世知辛い話ですが、福添副社長が言った様に「誰が悪い悪くないの問題ではない」のです。

「夢を持ったヒューマギアは暴走しない」と言いました。
第一話で「夢と言うのは検索すれば出てくるほど簡単な物じゃない」として自分をクビにした支配人の夢さえも守ろうと戦った彼が、何故こんな根拠も無い極端な事を言いだしたのか、私には聊か理解し難い物が有ります。

　もしクライアントの望む仕事とは全く別の夢を抱いたヒューマギアが居たら、或人はどう対応するつもりなのでしょう？
例えばゴミ収集ヒューマギアが歌手になりたい等と所有者の意図しない夢を持ったヒューマギアにはどう対応する気なのでしょう。ヒューマギアがその夢を優先してしまえば、所有者の仕事がままなりません。
また、自由に生きて良いと言う流れに対してもそれが人間に危険を及ぼす夢だとすれば？
Twitterでも一部の方が指摘されてましたがこれまで登場したヒューマギアが抱いた夢は自分の使命の延長戦である物ばかりであり、はたしてそれだけを夢と言えるのでしょうか？

　一番忘れてならないのがチェケラの様な存在です。
彼はサクラを使い証拠映像すら捏造だと白を切る政治家に対し怒りを露わにし、アークのハッキングも受けてないにも関わらず「やっぱ人間は悪意の塊だ！滅ぼすべきだ！」として、天津が密かに与えたゼツメライザーを自ら装着し暴走しました。撃破された後、或人の言い訳が「チェケラは悪くない、議員の汚職してたから」と言う物。

　この発言が私の或人に対する不信感を決定付けた物となってます。彼はヒューマギアに対してあまりも妄信的過ぎるのです。ヒューマギアのメリット・デメリットを深く理解し、そして彼の経営力と思想を適格に指摘する人間の味方がもっと近くに多く居れば、ここまで歪んだ印象を受ける人物像にはならなかったのではないでしょうか。
　一企業の社長と言う立場にも関わらず、飛電の人間の一般社員との交流などは遂に描かれませんでした。
お偉いさん達方など上位の立場を持つ人たちばかりじゃなく、もっと平社員や平凡な家庭等身近に感じる人達の目線で或人やヒューマギアがどんな風に見られてるのか知りたかったです。

　ヒューマギアは機械です。壊れても旧型を除いてデータさえバックアップが有れば幾らでも復元出来ます。また、その容姿もキーに入ってるデータをインストールすればお手軽に変更が可能です。
いくら心を持ったかと言って、一部の視聴者はこれ等の設定のお陰で「ヒューマギアも人間と同一視しよう」と言う或人の思想に著しく共感し難いのでは。

「正しく接すれば暴走しない、良いパートナーになれる」と言うのが或人の言い分です。
別記事でも多少ながらもAIが危うい方向に向かった実例を考えると決して間違った意見ではないでしょう。
ですがこれは逆に言い換えると「正しく接しなければ暴走し人に危害を加えると言うデメリットがある」と言う事です。

　要するに何が言いたいかと言うと、或人には夢や心と言う感情分野以前に、飛電の行いや機械としてヒューマギアのデメリットともっと向き合って欲しいのです。
今の或人はこれ等の問題を顧みず一方的に天津や人類が悪いと言いたい様に思えて、あまり良い感じがしません。

　それにしても天津も天津で目に見える部分だけでも経営力に問題が有り過ぎですよ。
　人手不足解消の為のロボットを強制廃棄、その保証にZAIAスペックを提供しますがそもそも個人の能力を上げた所で人の負担が余計に増えるだけでしょうに。
　あげくレイドライザーと言う凶器を一般市民に販売しようと宣伝するなど、とても社会貢献を果たす人には見えません。正直何故この様な男があの世界で天才起業家と評されているのか理解に苦しみます。

　政治家とも手を組める彼の事なので恐らく印象操作の為にTV局を利用した可能性も有りますが、それにしても検察官の目の前でゼツメライザーを使用してハッキングしてお咎めなかったり社員不祥事の証拠隠滅の対応時或人が不破と共闘しない等、作中では彼にとって都合の悪い展開が不自然に避けられてる様に思えてなりません。